

2020年12月、2017年の年末にかけて到達した「2万ドル」の最高値を軽く更新してしまったビットコイン。
投資をしたことがある人もそうでない人も、ビットコインへの関心は日に日に高まる一方です。
特に、値動きの激しいビットコインは価格上昇の幅も著しく2020年3月から2021年1月までで約10倍もの価格上昇(3,945ドルから41,182ドル)を果たしています。
一般的には、価格が一年で10倍以上も上昇するのはバブルとして認識されがち。
しかし、異質な存在を放つビットコインのポテンシャルを低く見積もってしまうのは早計かもしれません。
そこで、「2021年のビットコインはバブルであるのかどうか?」について様々な観点から詳しく深掘りしていきます。
当記事を読めば、2021年のビットコインがバブルかどうかについて理解を深め、今後の投資戦略に役立てるはずです!
仮想通貨への世の認知度もアップしている昨今、追い風となっているビットコインについて、詳しくチェックしてみてくださいね。
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2021年のビットコインはバブルになるのか?
「2021年のビットコインはバブルなのか、否か?」
誰もが気になる答えですが、当サイトの見解としては「現時点でバブルとは判断できない」と結論付けました。
あくまで、当サイトの見解ではありますが、下記の項目では、バブル相場が発生しないと考えられる理由や反対の意見(現時点でバブルである)もセットでご紹介します。
具体的には、
- 記憶に新しいビットコインの最高値更新から分かること
- ( 過去のバブルとの違い)ビットコインへ資金が流れる市場の背景
- 新規の口座開設数・ビットコイン取引代金にみる市場の変化
という3つの項目について、詳しく解説します。
記憶に新しいビットコインの最高値更新から分かること

既にご存知のように、ビットコインは2020年の夏頃から徐々に価格上昇を始め、年末の冬には2017年の高値であった「20,000ドル」の壁を突破しました。
あっというの間の価格上昇であったため、市場関係者を含め多くの人が関心を寄せるキッカケになったのは記憶に新しいところ。
上図のチャートは週足でのローソク足で、2021年1月時点では陰線による調整を挟んでいます。
その上、トレンドを形成するために必要なサポートラインの確認もまだ行われていません。
仮に、2017年の高値であった黄色ラインがサポートラインである場合は、「20,000ドル」近辺までの価格下落も起き得るかもしれません。

しかし、中・長期的な目線としては黄色のサポートラインでの下値を固め、上昇トレンド継続への起点を作ると考えられます。
どうしても、ビットコインはボラティリティの激しい通貨であるため多くの人が「バブル」と認識する傾向がありがち。
確かに、局所的な値動きは「バブル」の様相を呈する場合がありますが、この値動きの激しさこそがビットコインであると抑えておきたいです。
ご紹介した画像のように、「トレンド形成における一つの上昇」であるとシナリオを立てておくのが賢明でしょう。
( 過去のバブルとの違い)ビットコインへ資金が流れる市場の背景
2017年に発生したビットコインバブルと、2020年の年末から騒がれるバブル騒動は似て非なるものがあります。
そのような見解が出る理由として、下記の表にて2017年当時と現在(2021年1月最新)におけるビットコインを取り巻く市場の変化について見てみましょう。
2017年のビットコイン市場 | 2021年1月時点のビットコイン市場 |
機関投資家による参入はほぼ無し | 機関投資家による参入が相次ぐ |
個人投資家がビットコイン取引を行える取引所が開設されてきた | 大手企業によるビットコイン事業への参入 |
詐欺や盗難が多く、ビットコインユーザーが少なかった | デジタル・ゴールドとして資産性のある投資先になっている |
ビットコイン先物の開始 | 投資先の一つとしてビットコインを保有する人が増加している |
メディアにて、紹介がされるようになった | 仮想通貨関連のサービスが拡大している |
以上が、4年前と現在におけるビットコイン市場の変化となります。
振り返ってみると、2017年だけでも十分にインパクトのあるニュースは数多くありました。
例えば、世界最大級のオプション取引が行われる「シカゴ・オプション取引所」でのビットコイン先物取引は、相場をバブルに牽引する材料となりました。
一方、コインチェック事件(顧客の預かり資産が大量に盗難された)や仮想通貨関連の詐欺も横行。
結果として、ビットコインは「一時のバブル」として歴史に刻まれれることに。
逆に、2021年現在におけるビットコイン市場はより健全かつ、隆盛の期待できる下地が整いつつあります。
各国の機関投資家による参入やデジタル・ゴールドとしての資産性の高さが理由です。
ビットコインに対するポジティブな認知が広がっており、金融緩和によるマネー流入も追い風になっていると判断して良いでしょう。
新規の口座開設数・ビットコイン取引代金にみる市場の変化
「一般社団法人日本暗号資産取引業協会」によると、国内取引所における新規の口座開設数は2020年11月時点で、「3,708,471」と過去最高となりました。
バブル期後に集計されているどの期間よりも多くの口座開設がされており、個人投資家による興味が強くあると分かります。
参考:bitflyer
また、大手国内取引所「bitflyer」によると、2020年12月における預かり資産が「2,892億円」に達したと発表しました。
実際、bitflyerによる公式声明では「ビットコインのバブル期といわれる 2017 年 12 月の記録を 3 年振りに更新しました」と述べており、今回の上昇相場において多くの投資家が取引したと推測できますね。
ビットコインへの関心が強く寄せられていることが分かり、バブルになっているという解釈もできます。
しかし、機関投資家や大企業によるビットコイン購入も進んでいることから、バブルが直ぐに弾けると考えるのも早計でしょう。
(2020年-2021年)バブルか否か?ビットコインに対する著名人の見方
続いて、ビットコインがバブルであるかどうかについて話題にしている著名人の見解をご紹介します。
*なるべくフラットな視点でビットコインのバブルについて分析するため、「強気」「弱気」「バブルの真っ只中」という3つの意見に絞りました。
仮想通貨取引所「BINANCE US」のCEOによる強気発言の示すバブルへの思惑
ロサンゼルスを拠点とするテレビ局「KTLA」が行った取材によると、「BINANCE US」のCEO「Catherine Coley氏」はビットコインに対して強気であると言及しています。
バブルについての直接な発言はありませんでしたが、2016年の半減期後から1年後の2017年にバブル相場が起きたことを指摘。
同じくして、2020年に半減期を行ったビットコインは2021年に「75,000-100,000ドル」近くまで上昇する可能性があると発言しました。
さらに、機関投資家によるビットコインへの投資が盛んになっていることも、ビットコインが力強く上昇する余地があると指摘しています。
CryptoQuant社のCEOによるビットコインへの弱気な意見
Whales are depositing $BTC to exchanges.
— Ki Young Ju 주기영 (@ki_young_ju) January 20, 2021
No doubt it’ll hit $100k this year, but in the short-term, if we wouldn’t see any significant buying pressure from @CoinbasePro, I think $BTC would be bearish.
Should keep eyes on Coinbase outflow and Coinbase Premium(will launch by tmr) pic.twitter.com/kotHydfxfM
仮想通貨市場に関する主要データを提供する「CryptoQuant社」のCEO「Ki Young Ju氏」は、Twitterにて短期的にはビットコインが弱気になるかもしれないと発言しています。
詳しく、ツイートを読んでみると
「No doubt it’ll hit $100k this year,
和訳:今年中に10万ドルの価格まで上昇するのに疑いはないが、」
と前置きを置いており、その後のくだりでCoinbase(アメリカ大手の仮想通貨取引所)による買い圧力がない場合は、ベア相場になると説明。
ゆえに、Coinbase/Coinbase Premiumによる資金流出に注視しておくべきと指摘しています。
このように、著名人による発言の意図を深読みしてみると、短期的には弱気であったり、既にバブルである疑いもあり。
けれども、長期的には強気な目線であったり、市場参加者の変化によって「2020年の年末にかけてのビットコイン価格の上昇がバブル」とは明言できないことが分かりました。
ジェフリー・ガンドラック氏による「ビットコインはバブル」発言
米国にて債権運用を中心にヘッジファンドとして活躍し、現在は「ダブルライン社」のCEOでもある「ジェフリー・ガンドラック氏」はメディアでの投資発言も多く、直近(2020年年末にかけての高値更新)のビットコインに対しても発言を残しています。
というのも、CNBCへの取材に対して「私から見るとビットコインはその動き方という点で今やバブルの領域にある」と述べています。
さらには、楽観的な投資家が増えていることに対しても現在のビットコイン相場に対してバブルへの疑いが強いとのこと。
長年培ってきた経験からも、熟練した投資家による「バブルである」という指摘は耳を傾けたいところ。
ただし、ガンドラック氏はビットコインへの機関投資家の参入が増えているのであれば、需給における課題も解決されており、相場が強気であることも認める姿勢を見せています。

とはいえ、機関投資家の参入や要人発言に意識を向けておくことで、どちらに価格が動いても対応できるようにしておきたいですね!
機関投資家の動向に注目?本格的なビットコインバブルが今後起きる可能性がある理由
2017年のビットコインバブルとは市場の様子が違う2020年にかけての上昇。
仮に、今後において本格的なビットコインバブルが起きる場合の要因は、機関投資家にあると考えられます。
理由としては、
- 機関投資家の参入によって個人投資家もより参入するから
- ビットコイン投資に対して前向きなファンドが増えるため
- 既にビットコインの買い増しを進める企業の存在
であり、2021年以降のビットコイン相場は「機関投資家の動き」を見ておきたいです。
機関投資家の参入は個人投資家のマネー流入を換気する可能性がある
機関投資家の参入とは、つまり大幅なビットコイン価格の上昇が起きやすいことを意味します。
巨額なマネーが市場に流入することが見込まれるため、市場の買い支えも行われるようになるでしょう。
参照:Grayscale Investments BTC Holdings
実際、ビットコインファンドの「Grayscale Investments」で運用しているビットコインの枚数は増加の一途を辿っており、市場ではベンチマークの一つとまでなっています。
そして、ビットコイン価格の上昇は、メディアやSNSを通じて多くの人々に認知されることに。
結果、テクノロジーの観点や投資的魅力の高さに引かれる個人投資家の参入を後押しする可能性があるのです。
その上、機関投資家による資金の増加は市場でのボラティリティを安定化させる効果があります。
株式投資や長期目線での金融資産に投資をしている層からの投資も期待できるため、活況を呈する投資先になるかもしれません。
ですが、ボラティリティを求めている短期トレーダーからすると、ビットコインへの魅力度が落ちてしまうのも事実。
投資対象として、投資家にどのように受け入れられるかは今後も目が離せないことです。
ビットコインへの投資に前向きな大型ファンドの増加
先述したように、ビットコインファンドの「Grayscale Investments」や大手資産会社である「BlackRock」などによって、ビットコインがポートフォリオの一つとして積極的に購入されています。
他にも、ファンド型のビットコイン投資は増加しており出来高の伴った価格上昇が起きていると分析ます。
例えば、下図をご覧いただくとドルベースでのビットコインにおける時価総額が2020年3月から上昇。
参照:Coin Metrics
流動性の高まりかも、現物・オプション市場での活発な取引が行われていると推測でき、機関投資家の影響は大きいでしょう。
それだけでなく、ビットコインLSチェッカーによる大手デリバティブ取引所である「CBOE」「CME」のポジション推移をチェック。
すると、ショート優勢でのポジションの増加が2020年以降に観測できます(期間部分の文字化けは省略されている)。
要するに、現物で大量保有している機関投資家のリスクヘッジとしてショートポジションが積み重なっている可能性があります。
いずれにせよ、大量の資金によって流動性をもたらすことで需給関係の安定化による投資の活発化が起きやすくなっています。
ビットコインの買い増しを進める企業(マイクロストラテジー社)の存在
ビジネスソリューション全般を扱う米マイクロストラテジー社は、2020年の夏以降、準備資産として会社の資金にてビットコインを購入してきました。
その後、ビットコインの価格上昇によって一躍有名な企業に。
驚くことに、2020年12月には社債を発行してビットコインを5億5,000万ドル分、購入したところですが、直近の2021年1月にも追加購入したと報道が出ました。
マイクロストラテジー社
— 仮想NISHI (@Nishi8maru) January 23, 2021
ビットコイン10億円分を追加購入
平均買付単価は31,808ドル https://t.co/UKzDs2G6sY
CEOのツイート元によると、1,000億円分のビットコインを購入したとのことで、およそ「70,784BTC」を保有していると明かしました。
興味深い点として、ビットコインの価格上昇によってマイクロストラテジー社の株価も、上昇する形になっています。
下記のチャートは、ビットコインの日足とマイクロストラテジー社の株価を反映させたものです。
とても類似した形でチャートが連動していることが分かり、市場参加者の注目する金融商品となっています。
マイクロストラテジー社のビットコインへの熱い期待が垣間見れるのはもちろん、他の企業もヘッジ資産としてビットコインを購入するキッカケとなるかもしれません。
ビットコインを取り巻く話題に対するユーザーの意識調査
最後に、グーグルによる検索トレンドを調べるツールによってビットコインに関する重要ワードの人気度を調べてみました。
参照:Googleトレンド
上記の画像のように、トレンド検索の対象は
- ビットコイン
- 仮想通貨
- ブロックチェーン
のワードに設定し、「日本」のユーザーを対象に検索動向を調査。
「ビットコイン」「仮想通貨」に関しては、2020年10月あたりから12月までをピークとした大きな検索需要があったと分かります。
他方、技術的なワードである「ブロックチェーン」に関しては検索需要が少ない傾向であることが判明。
検索語句を英語にし、「すべての国」を対象に同様の調査も実施。
すると、「bitcoin」が圧倒的に人気であり、「crypto」や「clockchain」に関しては日本人よりも検索需要の比率が低いことが分かりますね。
また、全体的な特徴としては2021年に入って右肩下がりの検索需要になっています。
新規の参入が2020年の年末にかけて増加したと推測すると、今後、どのくらいのユーザーがビットコインに投資をするかが、気になるところです。
まとめ
今回は、ビットコインがバブル状態に達しているのかについて、様々な意見や市場の背景に迫り、その真相を探ってみました。
2017年のバブル相場を彷彿とさせる価格上昇が起きている昨今(2020年12月〜)、2021年にかけてのビットコインにも期待が高まりますよね。
個人から機関投資家まで、ビットコイン投資への参入が増えている中での価格上昇。
実態のないバブル相場という見方は一旦置いておいて、資金流入の元となる要因から投資判断に活かしてみてくださいね!
ちなみにビットコインの売買は基本的に流通額の大きく競合の多い海外取引所の方が必然的に安く済みます。
そのため当サイトでは海外取引所に絞ってお得な取引所を紹介しています。
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