「ビットコイン先物について興味があるけど、なんだか難しそうな印象がある」
「ビットコイン先物と現物取引、信用取引の違いって何だろう?」
こんな疑問をお持ちになってはいませんか?
ビットコイン先物は、ビットコインを対象とした先物市場における取引で仮想通貨市場でも大きい存在感があります。
ただし、先物取引の特徴は一般的な現物取引等とは異なります。
そのため、先物取引に関する基礎知識からビットコイン先物の特徴まで詳しく解説します。
当記事を読むことで、先物取引の知識を深め、ビットコイン投資で上手に立ち回ることができますよ!
ぜひ、最後までチェックしてみてくださいね。
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そもそも先物取引とは何か?
前提として、先物取引はビットコインだけでなく、株式取引や商品取引などでも行われている取引形態です。
そんな先物取引の基本的な特徴は、将来における売買について現時点における売買価格や取引数量を約束しておくことができます。
そして、将来の約束日となる時点で売買が執行されます。
事前に売買価格を決定しておくことができるため、価格変動が起きる金融商品におけるボラティリティリスク(価格変動リスク)を抑えることができるメリットがあります。
ビットコインにおける先物取引にも、将来の約束日となる期日が設けられています。
期日の範囲内で決済を行う必要があり、証拠金を元にした取引を行えます。
ビットコインの先物取引における基本的な仕組み
ここでは、ビットコインの先物取引を行う際に抑えておきたい仕組みについて解説します。
抑えておきたい基礎的な仕組みとしては、
・レバレッジ
・ロスカット
・限月
の3つとなります。以下の項目を詳しくチェックしてみましょう。
レバレッジ
ビットコインの先物取引では、レバレッジと呼ばれる仕組みを用いて取引を行います。
レバレッジは、FXや株の信用取引、仮想通貨FXなどでも導入されている方法の一つで、預けた資金(証拠金と呼ばれる)に対して「数倍〜」の取引が行えます。
レバレッジを活用することで、ご自身の元手資金を数倍以上の証拠金として取引に活用できます。
ロスカット
ロスカットとは、レバレッジを掛けた先物取引で執行される可能性がある仕組みの一つで、一定水準の損失を超えると強制決済されます。
ロスカットが行われる基準となるのは、証拠金維持率となります。
取引所によって各証拠金維持率を設定しており、一定水準を低下すると追証と呼ばれるように、不足分の資金を入金するように求められます。
ただし、追証を支払ったとしても証拠金維持率を維持できない場合はロスカットが発生してしまいます。
注意点としては、相場の急激な変動によってはロスカットが即座に適応されない場合があります。
この場合、不足した証拠金を補填するために更なる追証金を請求される可能性もあります。
限月
ビットコイン先物では、取引の期日のことを「限月」として呼んでいます。
取引が執行される満期日でもある限月は、
・今週物
・来週物
・四半期物
等に分かれており、満期日には定められている精算価格によって自動精算される仕組みがあります。
それゆえ、先物取引では満期日までに取引を決済するのが一般的です。
その上、限月は仮想通貨の業者によって違うことも把握しておきましょう。
ビットコイン先物で発生する利益・損失の仕組み
続いて、ビットコイン先物で発生する利益・損失の発生過程について詳しく解説します。
一例として、ビットコイン先物の価格が4月1日時点において120万円と想定し、「買い注文」「売り注文」の取引を行うものとします。
買い注文の場合
買い注文を行った場合、1ヶ月後の5月1日においてビットコインを同額の120万円で購入することが可能です。
そして、5月1日にビットコイン価格が140万円になっていた場合は差額の20万円分が利益となります。
一方、5月1日にビットコイン価格が100万円になっていた場合は20万円分の損失となってしまいます。
売り注文の場合
売り注文を行った場合、1ヶ月後におけるビットコインを同額の120万円で売ることが約束されています。
実際、1ヶ月後の5月1日にビットコイン価格が100万円まで下落していた場合は20万円分の利益となります。
反対に、5月1日におけるビットコイン価格が140万円になっていた場合は20万円分が損失となります。
ビットコインの現物取引と先物取引における相違点とは?
現物取引はもっとも主要な取引方法ですが、ビットコインの先物取引との明確な違いがあります。
取引方法の特徴をしっかりと抑えるためにも、両取引の違いについてしっかりと把握しましょう。
レバレッジ適用の有無
ビットコインの現物取引では、レバレッジを用いることはできません。
ビットコイン先物ではレバレッジ活用を前提としていますが、現物取引では自己資金分での取引しか行えません。
尚、国内取引所においては最大4倍、海外取引所では最大20倍(2020年時点)までのレバレッジを掛けられます。
注文の種類が異なる
現物取引では買いのみの注文しか行えませんが、先物取引では買い・売りのどちらでも注文が可能です。
先物取引における売り注文では、取引所からビットコインを借りて取引が執行されます。
先物取引において売り注文が活用される場面は、ビットコイン価格下落に対するリスクヘッジ手段としてが多いです。
取引期限がある
現物取引では、取引を決済期限の条件はありません。
しかし、先物取引においては限月までで決済が行われる特徴があります。
よって、現物取引のように保有期間を気にせずに保有することはできません。
利益・損失のバランスを考慮し、先物取引の決済を行う必要があります。
ビットコインの信用取引と先物取引の共通点・相違点とは?
ビットコインの現物取引と同様、主要な取引方法である信用取引と先物取引にも違いがあります。
ただし、現物取引と違って信用取引には先物取引との共通点もあります。
以下の項目で、詳しく解説します。
注文方法が同じである
信用取引、及び、先物取引の両取引は買い・売りのどちらからでも注文を行えます。
どちらも買い・売りにおける価格差をによって利益・損失が発生する仕組みになっています。
相場の上昇時には買い注文による効率的な利益を追求でき、下落を見越した相場では売り注文による利益追求・リスクヘッジを行えます。
どちらもレバレッジを用いた取引方法
信用取引、先物取引ではどちらもレバレッジを用いた取引が用いられます。
証拠金を取引所に預け、レバレッジを活用することで元手資金以上の取引を行うことが可能となります。
ビットコインの信用取引(FX)では最大100倍までの取引が可能ですが、先物取引では最大20倍までとなっています(当サイト調べ)。
信用取引は取引期限が設けられていない
信用取引は、先物取引と違って取引の期限が設けられていません。
したがって、信用取引ではレバレッジを掛けたポジション量で取引を行えるメリットがあります。
ですが、信用取引では保有日数に応じて金利が発生するので長期保有では金利コストが高くついてしまうデメリットもあります。
(豆知識)ビットコイン先物は大口投資家が利用する?
最後に、ビットコイン先物を利用して取引をする大口投資家の存在についてご紹介します。
下記のツイートでは、Bakkt(バックト)と呼ばれるアメリカの仮想通貨交換業者による取引高等をボットで知ることができます。
This week’s summary:
— Bakkt Volume Bot (@BakktBot) August 2, 2020
? Total volume: $434 million (+204%)
? Max open interest: $23.4 million (+193%)
5,501,300 sats are needed for server costs this year. Raised with https://t.co/TF6sNUOxhm so far: ▓░░░░░░░░░ 14.3%. Thank you! pic.twitter.com/6NG5RCxeIJ
Bakktは、世界最大のビットコイン先物を取り扱う業者の一つで、機関投資家などの大口が参入しやすい規制作りを主導しています。

そんなBakktでは、市場の盛り上がりと同時に大口投資家によるマネー流入が観測されています。
事実、2020年7-8月におけるビットコインの上昇トレンドと同時にBakktでの取引高、未決済建玉も増加しています(Bakkt botより)。
なぜ、大口投資家によるビットコイン先物への参入が進んでいるのか?
大きな理由としては、現物株や現物保有しているビットコイン等へのリスクヘッジが考えられます。
彼らのような大口投資家は、積極的な投資収益を目指すことから長期の買い保有に対して、値下がりリスクを防ぐために先物売りを図る場合があります。
社会情勢の不安や経済危機などによって、他の金融資産における暴騰・暴落等を見越したヘッジ買い・ヘッジ売りへの需要が高くなることを覚えておきましょう。
まとめ
ビットコイン先物の概要を把握するために、基礎的な知識から他の取引方法との違い等についてご紹介しました。
ビットコイン先物は、個人投資家だけでなく大口投資家による利用も多い取引方法の一つです。
限月のように取引期限はありますが、価格変動の大きいビットコインを取引する際にはヘッジ手段として先物取引が有効的です。
ビットコインの長期保有や急激な価格変動に備えたい方は、先物取引を活用してみてくださいね。
ちなみにビットコインの売買は基本的に流通額の大きく競合の多い海外取引所の方が必然的に安く済みます。
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