

なんて疑問がある方を対象に、当記事は書きました。
というのも、NFTは著名なクリエイターなどに注目されるようになった影響もあり、2021年5月時点、市場では絶大な人気を博しています。
例えば、著名起業家である「イーロン・マスク氏」やTwitter社のCEOである「ジャック・ドーシー氏」らが、独自のNFTを売り出すニュースが飛び交うほど。
これまで、仮想通貨市場には「ICO」や「Defi」などの新しいテクノロジーが台頭してきましたが、非代替性トークンとも呼ばれる「NFT」もその一つ。
そこで、今後の展望について「見るべきポイント」と「注目しておきたい要点」について詳しく解説します。
最後まで読めば、NFTの動向を抑えた上で今後の市場で期待されることから、懸念点までしっかり把握できるはず。
NFTの取引やサービス利用を検討している方はぜひ、チェックしてみてくださいね!
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話題のNFTに明るい展望はある?市場規模と見るべきポイント
早速ですが、今後における「NFT」の展望は明るいものであると結論付けました。
具体的には、
- (市場規模の拡大)2021年の仮想通貨市場は「NFT」が席巻
- NFTといえば「アート分野」だけど…最近の動向は変わりつつある!
- NFTの成長は「イーサリアム」にも好影響を与える
と、市場の拡大を後押しする理由が挙げられます。
上記の3項目について、それぞれの項目にて確認してみましょう。
(市場規模の拡大)2021年の仮想通貨市場は「NFT」が席巻
アメリカを本拠地に展開する仮想通貨取引所「Kraken」が発行するレポート「Kraken Intelligence」によると、2020年1月から2021年3月までにおけるNFT市場の取引高は増加を続けていることを発表しています。
上記画像からも分かるように、2020年1月時点では「10万ドル以下」の取引高(日)であったのに対し、2021年1月時点では「100万ドル」近辺で推移。
直近のデータでは、「1,000万ドル」規模の取引高を記録していることから、凄まじい勢いで取引(NFTの利用)が活発化していると分かりますね。
さらに、NFT市場へ参入したユーザー数に関しても爆発的な増加を記録。
上記画像のグラフから分かるように、2020年前半では1日当たり「1,000人以下」でユーザーが増加していました。
けれども、2021年初頭にかけて急激に参加者が増え出したことによって、1日当たりで「1万人」を超えるユーザーがNFT市場へ参入しています。
Breaking News: The first NFT sold by Christie’s was just bought for $69.3 million. The price for “Everydays — The First 5000 Days,” by the artist Beeple, is a new high for an artwork that exists only digitally. https://t.co/JzsQG6i0tF
— The New York Times (@nytimes) March 11, 2021
NFTが市場へ注目される理由となった背景としては、米国人アーティス(Beeple)が作成した「Everydays: The First 5,000 Days」が約75億円で落札されるなど、著名人によって本格的に利用されるようになったため。
今後は、著名人だけでなく、身近な個人による創作物も「NFTマーケット」を介して流通することが期待されており、市場へのマネー流入も強く見込めるでしょう。
NFTといえば「アート分野」だけど…最近の動向は変わりつつある!
NFTの拡大に繋がったキッカケは著名なクリエイターによるNFTサービスの利用と、それらに伴う高額な取引です。
先述したように、アート分野に関しては、大手オークションサイト「クリスティーズ」にて開催された「Everydays: The First 5,000 Days」が超高額な取引をされました。
ですが、女子テニスプロの「大阪 なおみ選手」と姉の「まりさん」によって描かれたアート作品も注目の的に。
総計6枚のデジタルアートを出品し、最高額で「2,100万円」にまで価値がつきました。
もっとも、これらで得た収益は女性アスリートを応援する団体に寄付すると公表しており、スポーツ選手によるチャリティー活動に利用されたことになります。
その上、最近では「アート分野以外」でのジャンルにおいてもNFTマーケットの拡大が起きています。
just setting up my twttr
— jack (@jack) March 21, 2006
こちらのツイートは、Twitter社の創業者である「ジャック・ドーシー氏」がアカウント開設当初に呟いたもの(2006年3月21日のtweet)。
This is not just a tweet!
— Estavi (@sinaEstavi) March 22, 2021
I think years later people will realize the true value of this tweet, like the Mona Lisa painting https://t.co/vnA5pz3esQ
著名な仮想通貨界隈のCEOによって入札が相次ぎ、最終的には仮想通貨「トロン」のネットワーク関連事業者である「Bridge Oracle」のCEO「Estavi氏」によって「約3億2,000万円」にて落札されました。
「Estavi氏」は、落札後のツイートにおいて
「I think years later people will realize the true value of this tweet, like the Mona Lisa painting
和訳:数年後、モナリザの絵のように人々はこのツイートの真の価値に気付くと考えています。」
と投稿しており、NFT化された著名人の呟きに将来的な資産性があることを説明しています。
また、アメリカのニュース放送局「CNBC」によると、アメリカのプロバスケットボールリーグである「NBA」がNFTを活用したトレーディングカードゲーム事業に参入していることを発表。
世界中のトッププレイヤーが集うバスケットボールリーグということもあり、熱狂的なファンの間で活発にデジタルカードが取引されていると報道しています。
すでに、NFTを用いた同サービスによる売り上げは「約245億円」を達成しており、衝撃的な数字を残しているのが分かりますね。
その他、ゲームや音楽の分野においても同様な事例が増えており、多岐に渡ってNFTサービスが拡大していくと見込めます。
NFTの成長は「イーサリアム」にも好影響を与える
さて、NFTの成長によって追い風となる仮想通貨があります。
タイトルにもある通り、プロジェクトから時価総額ランキングまで、市場で圧倒的人気を誇る「イーサリアム」です。
NFTは、イーサリアムの独自ブロックチェーンである「スマートコントラクト」のなかでも、「ERC721規格」が多くの場合で用いられています。
ゆえに、NFTによる売買をするためにはイーサリアムを手元に用意しておく必要があり、価格上昇や時価総額の増大に好影響を与えているのです。
実際、海外のNFT専門サイト「nonfungible.com」では、2020年の年間レポートにおいてNFTの参加者数の増加が、イーサリアムの価格上昇と相関していることを指摘。
画像では、2020年の年末に向けてNFT参加者が増えており、連動するかのように価格も上昇しているのが分かりますね。
2021年に入っては、著名人によるNFT参入も相次いだこともあり、イーサリアム価格は史上最高値の更新を続けます。
2020年12月時点では、「700ドル近辺」を推移していたイーサリアムですが、2021年5月には「約4,400ドル」と5倍以上の価格上昇が発生。
NFTの実需を踏まえた上昇となっており、市場全体を牽引するほどの影響力を持つようになりました。
NFTバブルとも言えるほど、世界中から関心を引いているため、今後も相互に影響を与える関係であることを理解しておきましょう。

普段、もっとも時価総額の高いビットコインをメインに投資・トレードをしている筆者。
しかし、2021年前半における相場では明らかにイーサリアム主導の相場が形成されていました。
ビットコインよりも圧倒的な価格上昇率であったため、「NFTという好材料なファンダメンタルズ分析を元に、投資をしておけば….」なんて後悔もしました。
情報感度を高めておけば、期待値の高い投資も行えますね!(自戒)
NFTを取り扱う事業者は急増中!人気サイトを厳選して紹介
人気爆発中のNFTですが、マーケットプレイスの拡充も注目したいところ。
今後、オールジャンルで取扱うオークションサイトから専門分野に特化したマーケットプレイスまで、幅広い種類のNFTマーケットが増えることでしょう。
そこで、既に人気なNFTに特化した売買サイトについて厳選してご紹介します。
取り扱いが豊富!大手NFTサイト「OpenSea」
NFTは、2020年の半ばから徐々に注目され、2021年に入ってから大きな注目を浴びるようになりました。
ただ、「Opensea」は2017年に開設された老舗の大手NFTサイトであり 、NFTの代表的なアート分野だけでなく、幅広い種類のジャンルを取り扱っています。
それらの種類としては、
- ブロックチェーンに関するドメイン
- コレクショングッズ
- トレーディングカード
- 仮想世界
- スポーツ
- ゲームアイテム
まで及び、各マーケットへ容易に参加できます。
NFT市場の代表的なマーケットプレイスであることは間違いなく、2021年3月には約25億円の資金調達も達成しています。
今後、更なる市場拡大が見込まれるなかでサービスの拡張を目指した技術開発が行われるとされています。
特に、イーサリアムの利用が増えたことによって手数料が高くなってしまう問題を解決すべく、仮想通貨「Tezos」を活用したローンチも期待されていますよ。
独自トークンの活用が注目されている「Rarible」
「Rarible」は各々のコミュニティによってNFTの売買が行われるプラットフォームサイトで、NFTの所有者は「Rarible」が独自で発行しているERC-20RARIトークン(通称:RARIトークン)を受け取れるメリットがあります。
RARIトークンは、Raribleの利用者に対して一定の報酬が毎週配布される仕組みになっており、取引所に送金することで利益を享受できてしまうのです。
加えて、2,500万通貨を発行のうち、運営側は750万通貨を保有していることから価格上昇を狙った成長戦略も見込めるでしょう。
利用者と運営側の双方が潤うビジネスモデルを構築しており、今後は自律的なコミュニティの発達における市場拡大に期待したいところ。
決済用の通貨に関しても、「ETH」だけでなく「WETH(ERC20トークンでETHのペッグ通貨)」、「RAVI」、「DAI」にも対応しているのも利用者に優しいサイトです。
国内の個人アーティスト作品を対象とした「nanakusa」
国内で盛り上がりを見せるNFTマーケットプレイスとしては、「nanakusa」も注目したいところ。
対象となる作品としては、アートや音楽、イラストであり、お洒落なインターフェースで売買が行えます。
「nakakusa」で販売するNFTに関しては、「二次販売による発行者へのロイヤリティ付与」や「NFT作品の閲覧制限機能」などが追加されており、独自の路線でサービスを展開中。
支払い通貨も、「ETH」「Polygon」に対応しており、トランザクションの混雑から手数料の安い通貨を利用できることも嬉しいです。
今後、国内の仮想通貨ホルダーやクリエイターからの利用が進むと、成長が期待できる国内マーケットとなるでしょう。
(発展途上)NFTの今後を考える上で懸念される点とは?
マーケットとして、NFTの市場規模は拡大中である一方、課題として懸念される点も幾つかあります。
流行りに乗って利益を得たいと考えたり、欲しいデジタルコレクションがあってもリスクを抑えておかないと被害に遭ってしまうかもしれません。
市場の流れは早く、今後増えるだろうと予測されるリスクについて、
- 十分な規制枠組みが整備されていない
- (ETHが鍵) 手数料の高さからユーザー離れの懸念もある
- 過剰な「NFTブーム」は詐欺的な被害も増加する
と、3つのリスク要因を頭に入れておきましょう。
十分な規制枠組みが整備されていない
NFTは、出品する所有物に対する明確な定義・規制が設けられていないため、著作権などの問題が絡むと問題化するケースが懸念されています。
何故なら、ブロックチェーン上で記録される所有物(NTF)は著作権までも保証するものではないため。
bitFlyer の創業者である「加納 裕三氏」は、この問題について上手い事例を用いて指摘。
NFTは著作権関係で絶対に揉めると思うんだよね。権利者であることを確認できてないのにマネタイズできてしまう。
— 加納裕三 (Yuzo Kano) (@YuzoKano) March 20, 2021
僕がドナルドダックのNFT作って売ってたら、絶対に夢の国に怒られるよね?
というように「ドナルドダック」、つまりディズニーランドのキャラクターを無断使用したNFTを勝手に作成して利益を得れば、著作権問題に発展する可能性も高くなります。
NFTには、世界基準での明確な規則などは未だ整っていないため、勝手に著作権侵害となるNFTの作成や売買は控えたいところですね。
(ETHが鍵) 手数料の高さからユーザー離れの懸念もある
NFTへの人気は、NFT作成や決済の要である「イーサリアムの手数料問題」を深刻化させている一面もあります。
下記の画像をご覧ください。
出典:「Blockchair」
仮想通貨のデータ情報を提供する「Blockchair」では、イーサリアムのトランザクション手数料を示しており、2021年に入ってから高額な手数料であるのが分かります。
ガス代とも呼ばれるイーサリアムの手数料ですが、2021年5月には「61ドル」を記録。
あまりの高額な手数料に、ユーザーの不満と事業者による焦りは隠せないものとなっているのです。
対応策としては、ブロックチェーン上に取引を記録しないオフチェーン技術の活用やイーサリアムと互換性のあるトークン使用などがあります。
1取引当たりに、日本円にして「5,000円以上」を支払わなければいけない状況なため、喫緊な課題と言えるでしょう。
ユーザー側の対応策としては、なるべく安い手数料で利用できるトークンを取り扱うNFTサイトを活用するのがおすすめですね。
過剰な「NFTブーム」は詐欺的な被害も増加する
仮想通貨市場の定番とも言えますが、NFTの流行に乗じた「詐欺」や「マネーロンダリング」にも警戒が必要なところ。
詐欺の手段としては、人気アーティストを謳った偽アカウントによるNFT作品の販売などが行われています。
所有者のモノであるかどうかを審査するのは、事業者側による判断でもあるため、水際で対策を練る必要があるのが現状。
また、2021年3月に発表された「マネーロンダリングに関する金融活動作業部会(FATE)」によるガイダンスでは、マネーロンダリングの新しい手口として「NFT」も対象となりました。
犯罪者としては、NFTを介したマネーロンダリングは簡単であることが理由として考えられます。
高額な取引も可能であるため、犯罪者の資金洗浄が行われる温床になってしまうことを指摘しています。
一般ユーザーが直接的な被害を被ってしまうことは考えにくいですが、審査制の導入なども今後は検討されるかもしれませんね。
NFTへ寄せられる期待感とは?市場の声もチェック
最後に、NFTに寄せられる市場の期待感についてもチェックしてみました。
筆者のリサーチ結果としては、NFT市場の熱気を感じれるものも発見。
数多くのコメントが寄せられていましたが、その内の幾つかをご紹介します。
DefiやNFTが注目されてきた中でイーサリアムが上がるとは思ってたが、ここまでくるとは…もう少し強気にいけば良かった😇
— 🏠おうち (@kabukabuj) May 12, 2021
一連のイーサリアムにおける価格上昇は、注目していた投資家にとっても想像の斜め上をいく価格推移だったようですね。
先述しましたが、2020年末から2021年にかけての価格上昇は力強く起きたことから、一気にNFTとイーサリアムへの関心は高まりました。
日経で扱われるようになるなんてすげーな
— アゴヒゲ_____________勝てば官軍 全ては運 (@agohige96) May 13, 2021
ただ文中にあるように
デジタルで作成した絵画や音楽などを唯一無二の作品として証明出来るってのは物凄く大切な事だとは思いますが
NFT銘柄がバブルの様相を呈しているのはちょっと疑問🤔
価値があるのはデジタル作品ですよね?🙄違うのかな? https://t.co/oBMKaEPAef
NFTの本質的な特徴であるデジタル作品への価値は評価するものの、関連の通貨等がバブル的な価格上昇をしていることに疑義を投げかけるツイート。
仮想通貨市場のトレンドは目まぐるしく、盛り上がりのある市場にはマネーが飛び交うもの。
とはいえ、バブル相場の終わりは突然訪れるものであるため、着実なNFT市場の成長を期待したいところですね。
Introducing $NFTB [Twitter] Public Sale Whitelist 🦄
— NFTb (@nftbmarket) May 12, 2021
Follow all of the steps in the article to win a whitelist for the $NFTB public sale on @bounce_finance on the 21st of May ✨https://t.co/dhocUDjgFf
こちらは、NFTマーケットプレイスの「NFTb」によって公開セールされるホワイトリスト入りのNFT関連銘柄の発表ツイート。
2021年5月16日時点で、いいね数が「1,6万件」に達しており世界中のNFTユーザー・投資家によって注目されているのが分かります。
海外勢のコメントが多いことからも、NFTへの過熱的な人気を感じ取れます。
まとめ
NFTの今後について、予想される今後の期待感や市場で注目しておきたいポイントについて詳しく解説しました。
なんと言っても、2021年の仮想通貨市場はNFTによって盛り上がりを見せており、密に関係性のある「イーサリアム」は大幅な価格上昇を果たしました。
さらに、今までは一部の人々のみが使用していたNFTですが、アート分野をはじめとした広範なジャンルでサービスの利用が増加中です。
未完全かつ、曖昧な規制であるためトラブルも想定されますが、将来的にはより大きなマーケットに成長する余地は十分にあるでしょう。
コロナ禍の影響もあり、よりデジタル世界へ向き合う日々が増えている昨今。
新しいエコノミー・ビジネスとしてNFTサービスの活用を検討してみてくださいね!